紅葉坂の目に見えない価値を、邸宅にして現す。
紅葉坂界隈は、戦後のモダニズム建築を牽引した前川國男氏設計の図書館や音楽堂、
横濱を代表するようなマンションなどが街を形成し、私たち建築家にとっては巡礼地のような特別な場所。
この地に私の手掛ける邸宅が加わることは栄誉でもあり、だからこそ、
この地の価値をさらに高める存在でなければならないと強く感じて、
このプロジェクトに臨みました。いや、挑んだ、と言うべきでしょうか。
日本開国時から続く由緒ある地としての歴史や邸宅街としての格、住むことが誇りに思える、
憧憬の地としてのオーラ。そんな紅葉坂の目に見えない価値を、
街に映る意匠に、空間の1シーン1シーンに織り込みながら、ひとつの街を創るようにデザインしました。
歴史、伝統、文化、先人たちの想いが築いた、“紅葉坂”という地力を余すことなく吸収して昇華する。
そして生まれたのが、この邸宅なのです。
野呂 信哉氏
建築家/株式会社 南條設計室 取締役副所長
青森県出身。千葉大学工学部建築学科卒業。1997年株式会社南條設計室入社。以来、東京を中心に多数のマンションプロジェクトや再開発事業を手掛ける。その作品は、「都市景観大賞100選」や「首都圏優秀マンション優秀賞」「グッドデザイン賞」など数々の賞を受賞。
※掲載の外観イメージイラストは図面を基に描き起こしたもので実際とは異なります。※周辺建物、施設等は省略しております。
※なお、植栽は特定の季節の状況を示すものではありません。又、植栽の樹種、大きさについては未確定となっており、竣工時には外観イラスト程度には成長しておりません。予めご了承下さい。